アスベスト概略とその検査法について

1. アスベストとは

   アスベストは、石綿とも言われており、天然に存在している繊維状の鉱物資源です。主な成分は、珪酸マグネシウ

  ム塩で、蛇紋石と角閃石に分類されます。分類表と各化学式は以下の通りです。

 

                                                       蛇紋石            クリソタイル(白石綿) Mg6Si4O10(OH)8

 

                                                                                                クロシドライト(青石綿)Na(Fe,Mg)3Fe2Si8O22(OH,F)2

 

                     アスベスト                                          アモサイト(茶石綿)(Fe,Mg)7Si8O22(OH)2

                                                                     

                                                   角閃石          トレモライト(透角閃石綿)Ca2(Mg,Fe)6Si8O22(OH)2

 

                                                                             アンソフィライト(直閃石綿)(Mg,Fe)7Si8O22(OH)2

 

                                                                            アクチノライト(陽起石綿)Ca2(Mg,Fe)6Si8O22(OH)2

 

   アスベストは、耐熱性(クリソタイルでは500℃までは安定、角閃石系ではそれ以上で安定)、軟らかさ、抗張力(ピ

  アノ線以上)、耐薬品性に優れており、絶縁性・耐摩耗性・防音・保温にも優れた性能があり、その為幅広い用途に

  使用されています。

   建築関係が圧倒的に多く、ビニールタイル・石綿スレート・石綿珪酸カルシウム板等の繊維素材や押出成形セメン

  ト板・繊維強化セメント板・石綿セメント円筒・屋根用化粧スレート・窯業用サイディングとしての利用、ガスケット・プ

  ラントでの配管・グランドパッキング、耐熱・絶縁材、ブレーキ用磨耗材、クラッチフェーシング、接着剤・ペイントの補

  填材、断熱材・ガスケット・被膜材・フィルター類・シーリング材・隔膜等幅広く使用されています。

   

2. アスベスト吸引による健康被害

  ●良性胸膜疾患

   アスベスト暴露にあってから、数年以内に発生する場合があります。びまん性胸膜肥厚として胸部X線検査で見つ

   かる場合があります。更には胸膜肥厚部に接した末梢肺が一部虚脱し、円形の無気性偽腫瘍を疾患する場合も

   あります。胸膜プラークは低濃度の暴露で数十年経ってから見つかる場合があります。胸膜腔に体液が」溜まる

   良性石綿胸水の症状もあります。

  ●悪性中皮腫

   胸膜を覆う中皮組織から発生する悪性の腫瘍です。数十年の潜伏期間を経て発症。石綿の中でもより細いクリソ

   タイルは最も危険性が低いとされ、規制も緩やかになっていました。但し、クリソタイルにも不純物としてのトレモラ

   イト等が混ざっている事もありますので、油断はできません。

  ●肺がん

   アスベスト暴露より、数十年の経過後 発症するようですが、暴露量と発症には比例関係がある事が確認されてい

   ます。

  ●石綿肺

   職業に従事している人が10年以上吸引する事で発症するじん肺の一種です。肺胞等に刺激が与えられ、炎症が

   起こり,気管支・肺胞の硬化が起き、肺機能障害を起こして、ひどい場合には呼吸不全で死亡するそうです。

 

3. 環境に対するアスベストの影響

   都市部でのモニタリング調査では、一般大気中のアスベスト濃度は、0.2本/Lと、大気汚染防止法に定められた

  アスベスト取扱工場等の敷地境界線での基準(10本/L以下)よりは低いものの、老朽化によるアスベストを使用し

  ている建物・その他製品での廃棄処理、地震・火災等でのアスベスト対策無き破壊により、今後数値は上昇すると

  観られます。アスベストは、一旦放出されたら、埃と同様に繰返し大気中に浮遊するので、放出された後の打つ手

  はありません。

  固化処理されているアスベスト製品については、個別具体的な指針が無く、屋根等のスレート使用・混ぜ込んであ

  る製品などは、一般廃棄物として処理するしか無いのではないかと思います。その場合、風化による繊維飛散が

  危惧されます。

   アスベストそのものは、天然に存在する鉱物ですが、数μmの長さ・1μm直径程度以上のものが毒性があるとすれ

  ば、現在街中を走っているトラック等が装備している排気ガス浄化装置内のフィルターに使われているファイバー繊

  維は高温高圧状態にさらされる為、μレベルでの飛散がないとも言えず、他のナノレベル素材開発・製造部門での

  暴露が安全と言えるかどうかは疑問があります。

 

4. アスベストの検査分析

  一般的には、環境調査・分析会社へ依頼する場合が多いようですが、1〜数箇所での調査では数万円の費用がか

  かるようです。疑わしい箇所が何箇所もある場合は、自社で検査をした方が安くなる場合があります。

  その場合の検査方法について、説明いたします。

  @ 試料採取

     採取に用いるフィルターは平均孔径0.8μmフィルターで、4時間通気し、試料を採取する。

  A 前処理(分散染色法)

    蟻酸処理による溶解残渣を分析試料とする。

  B 分散染色法

    試料を屈折率 1.550/1.680/1.700 の三種類の浸液(分散染色浸液キット等で約5万円)に浸します。

    そうすると、アスベストの屈折率と浸液屈折率の関係により、各アスベストが特有の分散色を発する事を利用し

    ています。

  C 染色した試料を位相差顕微鏡(400倍)にて、繊維の長さ 5μm 以上で長さ/幅の比が3:1以上の繊維状物質

    の計数を行います。

    対象の繊維があった視野については、視野毎に、生物顕微鏡に替えて再度、繊維数の計数を行い、その差を

    求めます。

       計数は50視野又は計数繊維数合計が200本以上になるまで行います。

                                    

 

                 A   ×  N

   石綿濃度(本/ℓ)= ----------------      (石綿濃度を求める計算式)

                 a  × n  × V

 

                                  A : 採集用濾紙の有効濾過面積(cm2)

                                                             N : 計数繊維の合計(本)

                                  a  : 顕微鏡の視野面積(cm2)

                                                                           n  : 計数を行った視野の数

                                  V : 採集量(ℓ) 

 

 

 

5. アスベスト関連の製品案内について

 

  アスベスト関連の商品を紹介いたします。下記画面をクリックしていただければアスベスト専用ページにご案内いた

 

  します。御質問・御見積等は無料ですので、お気軽にお問い合わせ下さい(お問い合わせ多く、お電話では専用の

 

  係員が対応しきれませんので、恐れ入りますが弊社宛の電子メールかサイト上の見積もり依頼等にての御照会を

  

  お願いいたします。1〜2日以内に必ず返信いたしておりますのでご安心下さい。)

    

                                 

                                                      

                                                      

              

                    (画面クリックでアスベストページへジャンプ)  


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