1. 新しい「騒音に係る環境基準について」

 

 (評価の場所)

 騒音の影響を受けやすい面における騒音レベルの評価を行う。騒音の影響を受けやすい面は通常、音源の向きですが、開放生活面の向き

 により、変る場合があります。

 高さについては、旧環境基準では地上1.2m〜1.5mとしていましたが、個々の住居の存する階で評価する事となりました。

 透過する騒音に係る基準は、幹線交通を担う道路に近接する空間の個別の住居において、その騒音の影響を受けやすい面の窓を閉めた生

 活が営まれていると認められた住居に適用されます。

 屋内へ透過する騒音については、建物の騒音の影響を受けやすい面における屋外の騒音レベルから、当該住居について見込まれる防音性

 能を差し引いて評価をします。

                                 建物構造による防音性能値(dB) 

  RC、モルタル*1、サイディング 在来型木造
二重窓、固定窓

35/30*2

30*3

防音型サッシ

30*4

25*3

                     注)防音型サッシとは、防音型一重引き違いサッシの他、気密型の開き窓・回転式の窓も含む。

                     *1 木造モルタルの内、ひび割れ・隙間等の補修が必要な建物は、在来型木造とする。

                     *2 二重窓の内、調査対象面の総和が1間の掃き出し窓以下の場合で、換気口が無い又は防音型の換気口を使用している場合35とする。

                     *3 在来型木造の内、隙間が目立ち、補修が必要と思われるものについては、20とする。

                     *4 可動部分の幅合計が、1間以内、1間以上は25とする。

 (評価の指標)

 環境騒音に対する住民反応との対応が騒音レベルの中央値(LA50)に比し良好であり、国際的にも多くの国や機関で採用されており、データ

 ・クライテリア・基準値等の国際比較が容易である為、従来は騒音の中央値(LA50,T)が採用されていましたが、等価騒音レベル(LAeq,T)によ

 るものに変更となりました。

 旧環境基準では、特に覚醒及び就眠時刻に着目して、測定していましたが、等価騒音レベルでは基準時間内の特定時刻に注目するのは不

 適当となっています。

 

 (評価の時期)

 継続的・反復的な騒音の平均化によって評価することが適当であり、1年程度の期間を目安にします。但し、実施可能性の見地から1年間の

 内、平均的な状況を呈する日を選定して評価する事が適当とされています。

 

 (騒音の範囲)

 一般地域については、人間の活動による騒音、道路に面する地域においては、自動車等の騒音であり、この基準に基づく騒音評価の妨げと

 なる騒音は除外して、測定・評価します。

 航空機・鉄道騒音は、測定レベルを左右する場合、除外します。建設作業に係る騒音も除外します。鳥が鳴く声・虫の声・木の葉擦れの音等

 の自然音が測定レベルを左右する場合は、これも実測時間をずらす等して、除外します。暴走族によるマフラー改造の騒音・パトカーサイレン

 も除外します。また、評価する建物から発生するエアコン室外機や布団をたたく音も除外します。

 

 (基準時間帯)

 昼間(6:00〜22:00)、夜間(22:00〜6:00)の時間帯区分となりました。

 

 (観測時間)

 観測時間は、原則1時間とし、1日24時間の測定結果により基準時間帯のLAeqを求めます。

 騒音レベルの変動条件に応じて、実測時間を短縮できます。但し、連続測定に比し統計的に充分な制度を確保しうる範囲でとなります。

 道路に面する地域においては、各観測時間帯内の実測時間は10分以上とします。

 交通量が一定以上で時間内の変化が小さい場合、実測時間は10分間とします。(観測時間の一部を実測時間とする場合、実測時間を基準時

 間帯内で一定時刻にします。)

 交通量が少なく、完結的となる場合は、○実測時間を長くする○連続測定をする○基準時間帯内の車種別単発騒音暴露レベルを測定し、推

 計により求めた基準時間帯交通量より、基準時間帯のLAeqを算定する方法のどれかを選びます。

 一般地域においては、様々な騒音が間欠的に発生するので、10分間計測で代表値を得ることは困難となります。

 原則として、基準時間帯(16時間 or 8時間)における連続測定により行います。但し、深夜で人の活動に伴う騒音が殆どない場合は、10分以

 上の実測時間測定で代表値とできます。

 

 (除外すべき音の処理)

 常時観測できない場合、観測時間を適切な実測時間に区分し、各区分毎のLAeqを求めます。騒音レベル瞬時値のデジタルデータ・レベルレ

 コーダのチャート紙・野帳・録音テープ等から判断して、異常な測定値が観測された実測時間区分を除いた残りの測定値を平均してLAeqとし

 ます。実測時間10分は最低限確保が必要で、事後の統計処理が必須となります。

 常時監視している場合、除外音の発生を確認したら、直ちにPauseボタンを押し、測定中止、除外音が終了したら、再開します。直前データを

 除去できる機能を有した機器もあるので、機能をよく検討した上で行います。

 

 (反射音の補正)

 建物の外壁面が音源に直接面している場合(外壁面と線状の音源が成す角度が20°程度以下)、その外壁面より音源側1〜2mの位置で測

 定する場合、補正(-2dB)を行います。

 あくまで評価対象住居の外壁面による反射音を対象としており、周辺建物による反射を対象としていませんので、注意してください。

 

 (騒音測定時の環境条件)

 天候条件として、降雨・降雪時はそくていを中止します。また、風速1m/s以上の場合は、防風スクリーン(風速5m/s程度までは影響を少なくで

 きます)を付ける事とし、風雑音・電線等の風切り音により影響有る場合は、測定を中止します。

 

 

2. 環境基準

  地域の類型及び時間の区分毎に下表基準値欄の通りとし、各類型を当てはめる地域は、都道府県知事が指定します。そのため、各自治体

  で多少異なっていますので、必ず各自治体に確認してください。

地域の類型 基準値
昼間 夜間
AA 50dB以下 40dB以下
A及びB 55dB以下 45dB以下
C 60dB以下 50dB以下

                        注)時間の区分は、昼間を6:00〜22:00、夜間を22:00〜6:00とする。

                        ○ AAを当てはめる地域は、療養施設、社会福祉施設等が集合して設置される地域等、特に静穏を要する地域とする。

                        ○ Aを当てはめる地域は、専ら住居の用に供される地域とする。

                        ○ Bを当てはめる地域は、主として住居の用に供される地域とする。

                        ○ Cを当てはめる地域は、相当数の住居と併せて商業・工業等の用に供される地域とする。

  但し、下表に掲げる地域に該当する地域(道路に面する地域)については、上表によらない。

地域の区分 基準値
昼間 夜間
A地域のうち2車線以上の車線を有する道路に面する地域 60dB以下 55Db以下
B地域のうち2車線以上の車線を有する道路に面する地域

及びC地域のうち車線を有する道路に面する地域

65dB以下 60dB以下

 

  備考

  車線とは、1縦列の自動車が安全かつ円滑に走行する為に必要な一定の幅員を有する帯状の車道部分を指します。

  この場合、幹線交通を担う道路に近接する空間については、上表に関らず、特例として下表の基準値の欄の通りとする。

基準値
昼間 夜間
70dB以下 65dB以下
備考

個別の住居等において、騒音の影響を受けやすい面の窓を主として閉めた生活が営まれていると認められる

時、屋内へ透過する騒音に係る基準(昼間にあっては45dB以下、夜間にあっては40dB以下)による事ができる。

 

 

 

騒音測定は騒音計・低周波レベル計をお勧めします

 

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