1. 騒音測定の種類

 @ 時間率騒音レベル

    ある測定時間内での一定範囲で、騒音レベルがある一定のレベル以上に有る場合を、XX%時間率レベルと呼び、Lと表示します。

    従来、騒音評価指標として、観測時間の中央値のL50が用いられてきましたが、人間の反応は等価騒音レベルLAegの方が親和性ある

    ので、等価騒音レベルが一般的に用いられるようになっています。

 

 A 等価騒音レベル

   等価騒音レベルを決定する方法としては、以下の2種類があり、LAegと表示します。

   A特性音圧の二乗積分による求め方

    実測時間にA特性音圧を二乗積分して、時間平均にて等価騒音レベルを求めます。

   騒音レベルのサンプリングによる求め方

    騒音計を使って、実測時間全てにおいて、一定間隔毎に騒音レベルを測定し、その結果より等価騒音レベルを求める。

    サンプリング時間間隔は、騒音レベル変動の程度により選択されるが、FAST(速い動特性)を使う場合は0.25秒以下、SLOW(遅い動特

    性)を使う場合は2秒以下にするのが望ましい。騒音変化緩やかで実測時間が数分間も有る場合、5秒間隔程度にひろげても良い。

 

 B 単発騒音暴露レベル

   単発的な騒音のエネルギーと等しい1秒間の定常騒音の騒音レベルを求めたもので、LAEで表示します。

 

 C 昼夜等価騒音レベル

   人間が長時間生活する住居地域の環境騒音を評価する方法で、Ldnと表示します。

   同じ騒音レベルでも夜間の方が昼間より煩く感じられるので、夜間騒音に10dBぺナルティーを課して、1日の等価騒音レベルを求めます。

 

 D 終日等価騒音レベル

   1日を、昼間(7:00〜19:00)・夕方(19:00〜22:00)・夜間(22:00〜7:00)の三つに分け、夕方 5dB 、夜間 10dB のぺナルティーを課して、1日

   の等価騒音レベルを求めます。

 

 E WECPNL

   航空機による長期間暴露の指標として作成されたものです。連続した1週間のWECPNLを暗騒音より10dB以上大きい航空機騒音のピ

   ークレベルのエネルギー平均 dB を求めます。 

   日本のWECPNLは、騒音レベル測定値に13を加えているので、WECPNLから13を引いた値が時間帯補正した等価騒音レベルとなりま

   す。

 

 F 騒音の周波数分析

   騒音が環境基準に適合しているかを測定・評価する場合、オーバーオール数値での評価を行い、周波数特性の測定・評価は要求されない

  時が多いのですが、騒音を更に下げる場合に、オクターブ分析による周波数特性の把握が有効となります。

  オクターブとは、複数の周波数を対比させる時に、周波数比が1:2となるものを1オクターブと呼びます。

  オクターブ分析には、1/1オクターブ分析、1/3オクターブ分析がありますが、これは、1オクターブを1 or 3に分割した測定方法です。

  更に狭帯域での原因分析を追及する場合には、FFT分析がありますが、製品特性がある程度分っている場合の騒音評価はデーター量が非

  常に多いFFT分析よりはオクターブ分析の方が運用し易いように思います。

  1/3オクターブ分析は、足していけば1/1オクターブ分析となりますが、逆はありません。また、1/1オクターブ分析よりも1/3オクターブ分析の

  オーバーオール値は 5dB 前後高くなる傾向があります。

    このように、オクターブ分析により、バンド別の評価を する事がポイントとなっています。

 

 G NC値・PNC値

   NC値は会話の聴取妨害評価に使用され、PNC値はラウドネス曲線を基礎に作られ、低音・高音に対する不快感が考慮されている値で

   す。一般には、NC値が多用されています。

   対象騒音をオクターブ分析した後、バンドレベルを求め、それをNC曲線・PNC曲線にプロットして、最大NC数・PNC数を求め、NC値・

   PNC値を決定します。これを下記の室内騒音の評価基準により、評価します。

 

各種部屋に対するNC推奨値
部屋の種類 NC数 部屋の種類 NC数
放送スタジオ 15〜20 家庭(寝室) 25〜30
音楽堂 15〜20 映画館 30
劇場(500席・拡声装置無し) 20〜25 病院 30
音楽室 20〜25 教会 30
教室(拡声装置無し) 25 裁判所 30
テレビスタジオ 25 図書館 30
アパート・ホテル 25〜30 料理店 45
会議場(拡声装置付) 25〜30 運動競技場(拡声装置付) 50

 

NC数による室内騒音の評価基準
NC数 騒音状態 適用例
20〜30 非常に静か、電話に支障無し、大会議可能 重役室・大会議室
30〜35 静か、15ftのテーブルで会議可能、10〜30ft離れて普通の声で会話可能 専用室・応接室・小会議室
35から40 6〜8ftのテーブルで会話可能、電話支障無し、10〜30ft離れて普通の声で会話可能 中事務室・工事事務室
40から50 4〜5ftのテーブルで会議可能、電話やや困難、普通の声で3〜6ft、やや大声で6〜12ft離れて会話可能 大きな技師室・製図室
50〜55 2〜3人以下の会議可能、電話やや困難、普通の声で1〜2ft、やや大声で3〜6ft離れて会話可能 タイプ室・計算機室
55以上 非常にうるさい、事務室不適、電話使用困難 適用無し

 

各種室に対するPNC推奨値
室の種類(要求される音響条件) PNC数
コンサートホール、オペラハウス、放送スタジオ、録音スタジオ(遠方マイク集音) 10〜20
大劇場、教会(優れた聴取条件) 20以下
放送スタジオ、テレビスタジオ、録音スタジオ(近接マイク集音) 25以下
小劇場、小教会、音楽練習場、大集会場(良好に聴集)、事務室、50人レベルの会議室(拡声装置無し) 35以下
寝室、病院、住宅、アパート、ホテル等(寝る・休む・くつろぐ) 25〜40
事務室、小会議室、教室、図書館等、居間とこれに類する住居空間 30〜40
大事務室、小売店、デパート、喫茶店、レストラン 35〜45
ロビー、実験室の作業スペース、製図・技師室、一般秘書スペース 40〜50
軽修理店、事務室、コンピュータ室、厨房・洗濯室 45〜55
店舗、作業場、自動車修理場、動力設備制御室等(会話・電話通話の許容限界) 50〜60
会話・電話伝達を必要としない作業スペース(聴力損失の許容内) 60〜75

   

 

 2. A特性〜G特性について

  騒音計は、人間の聴感覚に近づくように、低音に近づくにつれて、一定の割合で、大きな音圧でなければ聞こえないように、修正(評価加重

  特性)してあります。

    A特性・B特性・C特性・D特性・G特性の5つの周波数特性があります。

 

 A特性

  低音域に、特に低い感度の周波数特性で、低音域の強い騒音の場合、C特性に比し騒音レベルは低くなります。一般に騒音レベル測定の

  ものです。

 

 B特性

  A特性とC特性の中間の受音レベルですが、現在は殆ど使われていません。

 

 C特性

  多くの周波数に対し、ほぼ平坦な感度を持つもので、音圧レベルの測定に多用されます。

 

 D特性

  航空機騒音評価のための基礎尺度として使われています。

 

 G特性

  あくまでも、1〜20Hzの超低周波音を評価するのに規定されており、20Hzでは、50dBがマイナス修正されます。

  20Hz以上〜80Hzまでの低周波音にまで、拡張応用される場合が多いので、注意を要します。

 

 

3. 低周波騒音・超低周波騒音

  人間の聴覚で捉えれるのは周波数では、20Hz〜20,000Hzと言われており、20,000Hz以上を超音波、100HZ以下を低周波、20Hz以下を超低

  周波と呼んでいます。

  但し、音圧レベル(dB)が80dB以上となると、周波数が10Hzでも敏感な人には感じ取れ、超低周波障害が発生します。

   低周波障害と超低周波障害との違いは、低周波は鼓膜で聞き取れるものであるのに対し、超低周波は耳栓をしても感じられるものと言えま

  す。頭蓋骨を透過し、直接脳で聞き取るものと言えるでしょう。

  個人差が大きいのも特徴で、長時間超低周波に晒されている環境では、最初は感じられなくても次第に感じられるようになり、一度感知した

  後は超低周波に対してますます鋭敏になっていく傾向にあり、周りの人には分らず自分だけが苦しむという場合があります。

  このように、各音圧レベルと各周波数分布の相互関係により、人間に不快と感じさせる音が形成されます。

 

  低周波については、現在規制がありませんが、規制に向けた調査・取りまとめを行っている段階にあるようです。

  可聴域における騒音規制についての遵守が進むにつれ、対策後の低周波騒音への移行が進んでいるようであり、近年低周波騒音について

  の提示が増えてきています。

 

  

 

 

騒音測定は騒音計・低周波レベル計をお勧めします

 

 

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