光学機器測定や従来の接触式形状測定機では測定が難しい透明素材・軟質材
ガラスやフィルム等の透明な素材はほとんどの光が透過するため、光学機器を使用して形状を測定する際に十分な量の光が反射せず、光学測定機の受光センサーに光が届きません。なので光学機器を使用した透明素材の形状測定は不向きとされています。また透明かつ軟質な樹脂フィルムやシートなどは、光学機器による測定はもちろんのこと、従来の接触式形状測定機による測定もあまり得意としていない分野でした。
透明体も軟質材も表面を正確に測定することができる微小形状測定機「ETシリーズ」、従来の粗さ計と何が違うのでしょうか?
計測器種類 | 検出器の機構 | 測定オーダ | 触圧(代表値) |
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微小形状測定機 | 直動式 | サブミクロン、ナノ | 0.5~500μN |
粗さ計 | てこ式 | サブミクロン | 750μN |
従来の粗さ計と比較した際に微小形状測定機は直動式検出器を採用しており、レバー式検出器で発生する支点によるガタツキや円弧ひずみを除去できます。直動式検出器は針とセンサの間が同期し動くため、再現性に優れており、表面を正確にトレースすることができます。
測定オーダも従来の粗さ計と比較して非常に高い分解能で測定することができます。
膜圧:ナノ、サブミクロンオーダ
反り・うねり:ミクロンオーダ
性状:ナノオーダ
また触圧も0.5μN(=蚊の1/3の重み)まで対応しており、フィルム等の軟質材の測定も可能になりました。
微小形状測定機「ETシリーズ」は送り・動きの精度を保証
測定における問題を少しでも減らすために、ETシリーズはステージ送り・動きの精度を保証しております。ET4000AにおけるX軸方向の真直度は0.1μm/100mmです。繰り返し精度も保証しており、再現性は1σ 0.5nm以下です。
ガラス基板上にCr蒸着(段差=0.277μm)した基準片に対して、段差値10回測定を行いました。測定結果の標準偏差は0.04nmと非常にばらつきの少ない結果が得られました。
微細形状測定機「ETシリーズ」が得意とする測定アプリケーション
・液晶/LCD分野
カラーフィルター/機能性フィルム/精密ガラス/電極/LED/偏光板/有機EL/薄型テレビ/
スマートフォン/タブレット/カーナビ
・フィルム分野
PET/PEN/TAC/PVDC/FPC基板
・太陽電池分野
シリコン系(単/複結晶,アモルファス)/化合物系(CIGS,td)/有機系(色素増感,有機半導体)
・半導体分野
シリコンウェハ/GaAs基板/GaN基板/SiC/ファインセラミックス/MEMS/金属膜/5G電極/有機膜
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