顕微鏡の使用時、眼の疲れを感じていませんか?
観察をはじめる前に簡単な調整をすることで眼の疲労を軽減できるんです!
知っておくと便利な顕微鏡観察のコツ!
眼幅調整と視度調整
顕微鏡をご使用の際には一人一人の眼にあった調整をしていただくことが大事!
眼幅調整
<目的>
2つの接眼レンズの間隔を両眼の間隔に合わせる。これにより顕微鏡像が1つに見えるようになり、観察時の眼の疲労を軽減できる。
<調整手順>
左右の接眼レンズを水平にした状態から、双眼部を動かし、左右の視野を一致させる。
視度調整
<目的>
観察時の眼の疲労を軽くし、両眼で楽に観察する。
倍率切替時のピントずれを軽減する。
<調整手順>
1.視度調整環の指標を「0」に合わせる。(左右両方)
2.サンプルをセットし10x対物レンズを光路に入れて、粗動/微動ハンドルを使ってピントを合わせる。
3.50x対物レンズに切り替えて、粗動/微動ハンドルを使ってピントを合わせる。
4.10x対物レンズに切り替えて、左眼で左側の接眼レンズをのぞきながら視度調整環(b)をまわしてピントを合わせる。
5.右眼で右側の接眼レンズを除きながら視度調整環(a)をまわしてピントを合わせる。
6.再び50x対物レンズに切り替えてサンプルにピントが合っていることを確認する。
アイポイント
アイポイント:観察する際に眼の瞳を置くところ。
顕微鏡を覗いた時、接眼レンズの瞳の位置と観察者の瞳の位置を一致させることで、全視野を見ることができる。
また、裸眼で観察する場合、接眼レンズのゴムキャップを立たせるとアイポイントに合った観察ができる。眼鏡をしている場合、ゴムキャップはそのままで使用する。
小技!アイポイントの探し方
サンプルにピントを合わせ、接眼レンズに薄い紙をあて、徐々に紙を接眼レンズから遠ざける。一番集光した位置が理想のアイポイントの位置となる。
いかがでしたでしょうか?
普段の業務においてはあまり気にされていない方も多いかもしれませんが、顕微鏡観察は眼や神経を酷使する非常に疲れやすい作業なので、一度、眼幅調整や視度調整を行うと使用感がよくなります!
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