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硬さ基準片専門メーカー「株式会社 山本科学工具研究社」|『硬さばらつきゼロの追究』

硬さ基準片とは?

硬さ基準片は、硬さ試験機の保守・管理に使用する試験片です。JIS・ISOなどの工業規格では、硬さ試験機の使用者に対し、硬さ基準片を使用した試験機の定期的な点検(間接検証・日常点検)が要求されています。そのため、硬さ試験機ユーザーにとって基準片は硬さ試験機が正常かどうか確認するための「必需品」といえます。 

山本科学工具研究社の理念『硬さばらつきゼロの追究』

株式会社 山本科学工具研究社は、1939年国産初の硬さ基準片の開発に成功し、1952年に千葉県船橋市に世界初の硬さ基準片メーカーとして設立されました。
以来、70年以上にわたり硬さ基準片を製造しています(ISO9001:2015品質マネジメントシステム認証取得(NO. JQA-2078))。
同社の理念である『どの点を測定しても同じ数値が出る、硬さばらつきゼロの追究』。
この伝統を受け継いできた事で、現在では硬さ基準片を製造し年間販売数約3.5万個に到達。
JIS・ISO準拠の高精度硬さ基準片は、国内シェア95%以上を誇り、世界標準として各国で使用されています。
株式会社 山本科学工具研究社 キャリブレーションセンターでは、世界的に高く評価されているJIS・ISO準処 高精度硬さ基準片をベースに、JCSS校正事業者としての認定を取得し、ISO/IEC17025の基準を満たしたJCSS硬さ基準片(HRC/HV/HBW)の製造および販売を行っています。

硬さ基準片取扱説明

硬さ基準片取扱方法説明

・開梱時、基準片の表裏面に触らずに側面を持ちます。(布手袋などをつけると良い)
・軟らかい布などにアルコールを吹き付けて表面に着いている防錆油をふき取ります。
※銅製または黄銅製の基準片には防錆油が塗布されておりませんので、お気をつけください。
・ふき取り後、サビ・キズ・汚れがないことを確認してください。
・使用後、購入時にあった専用ケースにて保管してください。

基準片を測定する際や保管環境についても注意点がありますので、ご紹介します。

・JIS・ISO規格に従い5点以上の測定をしてください。
・くぼみの間隔はくぼみ2個分以上空けて測定してください。
・使用期間が5年以上経過のものは極力使わないでください。(保証期間は3年間)
※表裏面に微細なサビ・キズ、汚れがあると、測定値に影響してしまいます。
 再研磨や裏面のご使用、多湿な環境での保管は厳禁です。

そうは言っても、目視で均等に間隔を空けるのはなかなか難しいものですよね。
もしも予め、測定補助マーキングのある基準片があったらどうでしょうか?
近年、要望が増えたこともあり、測定補助マーキング付き硬さ基準片のサービスを始めました。マスの中心にくぼみを付けるだけで十分な間隔を確保できるため、JIS・ISOの要求事項を満たすことができます。

ロックウェル・ビッカース用
ブリネル用(JCSSに限る)

硬さ基準片以外の製品紹介

顕微鏡組織標準片

顕微鏡組織標準片は、JIS鉄鋼材料から代表的な材料を選定し、用途別に6つのグループに分類した標本集です。
各グループ標準片25種(第7類のみ23種)より編成しており、それぞれ、書籍2冊(組織写真解説書、研磨・エッチング法解説書)と防錆材(シールピール)が付属しています。

JIS鉄鋼材料第1~7類の分類
組織写真の一例

付属品一覧

・標準片
・取扱説明書
・解説書
・シールピール(防錆剤)
・組織検査用試料の作り方(参考書)
※解説書は、定期的に見直しを行っております。

また、この顕微鏡組織標準片を販売しているのは、株式会社 山本科学工具研究社だけです。
1960年代の発売開始以降、時代に合わせて標準ラインナップが見直されておりますので、旧版をお持ちの方は、最新版への更新をお勧めします。

ハードネスター

金属の硬さを知るのに硬さ試験機を用いる事はよく知られていますが、実際現場では品物の大体の硬さを知りたい場合も多々あります。
また、硬さ試験機にかけるには前処理や大きさなど制限もあり、正確に測定できる分、容易さに欠けます。
そういう時にハードネスターは品物の形などに囚われずに大体の硬さを測る事ができる、とても便利な測定工具です。

特徴

・素材を前処理することなくそのままで硬さを知る事ができます。
・現場を流れる加工品が如何に大量であっても抜き取り試験だけでなく、各個試験が可能です。
・加工品が不規則、或いは複雑な形状でも測定が可能で、且つ局部検査も容易にできます。
・携帯しやすく、測量の場所を問わずに使用可能です。

構成

タッチメジャー(刃)とシャンク(持ち手)の2つの部分から出来ています。
タッチメジャーは、目立てしてあり、これに一定の硬さを与えたものです。
また、根元はネジを切ってあり、そこには硬度数が刻字してあります。
さらに、 シャンクには、両端に装着するタッチメジャーに対応する硬度数が刻字してあります。

ハードネスターの使用法と原理

タッチメジャーに人差し指をあて、相手の品物に強く押し付ける。
ハードネスターの硬さが相手の品物より軟らかいうちは、単に滑るだけで食い込まないが、 相手より微かに硬くなると食いこみができます。

言葉よりも実際に見たいという方へ

ハードネスターの注意点

タッチメジャー先端が引っ掻きや押し込みによって、摩耗するために消耗品となっております。

火花試験標準片

火花試験標準片は、鉄鋼材料の火花試験の学習用標準片であり、用途に応じて4グループから編成されています。
鉄鋼材料の火花試験は、「簡易、迅速に鉄鋼材料の鋼種をグラインダー火花により見分ける試験」ですが、官能検査であるために、教育訓練による学習が必要であり、デジタル化の進む昨今においては、本試験方法の技術習得、伝承にはコツが要ります。
そのような中で、火花試験法は特に普通鋼や低合金鋼の炭素量の推定を、瞬時にかつ安価に実施できる鑑別法として有益です。

特徴

火花試験法について、1966年のJIS規格制定以降、高い信頼性を得て広く活用(材料管理、機械設計各種加工、熱処理等々)されており、本製品はその技術習得・伝承のための標準片として非常に役立ちます。
用途別に、K、F、G、Hの4グループ(各15鋼種)があり、それぞれには含有元素量を明記した成分表が付属しており、含有元素と火花の特徴の相関性をよく知ることができます。

用途

異物混入の発見や脱炭・浸炭層の有無確認、含有元素の判別・含有量の推定、鋼種の推定、精密分析前の成分量推定(全数検査が可能)、その他、高温耐酸化性、窒素、焼入れの有無も判定などに使われています。

試験条件

  1. グラインダは砥石粒度36または46、結合度PまたはQ、円周速度20m/s以上です。
  2. 押し付ける力は0.2%C鋼の火花流線の長さが500mmとなるくらいとします。
  3. 火花流線は水平に飛ばし、見送りまたは横から観察します。
  4. 原則として薄暗い室内で行います。直射光を避け不可能な場合には補助器具を使用します。
  5. 試験は同一条件・同一器具で行うようにお願いします。

判定要領

下の図1のように、根元、中央、先端に区分して観察します。
流線の角度や色、明暗、太さ、長さ、破裂の有無、砥石の巻きつき、破裂の色、形(炭素鋼破裂か合金鋼破裂か)火花粉のつき方を観察し、判定します。
下の図2では、破裂の形状例を示します。

言葉よりも実際に見たい方へ

試験条件にもありましたが、薄暗い場所での観察が前提になります。
しかし、暗所や火花の飛び散りを防ぐ程のスペースを確保できない方もいらっしゃいますよね。
そこで、株式会社 山本科学工具研究社から標準火花試験ブースを販売しております。
試験条件の合う場所がなくとも、このブースがあれば安全性も暗所もクリアします。
また、火花試験は国家資格である金属熱処理技能士の試験内容にもなっておりますので、受験を考えている方にも火花試験標準片は必須のものです。

標準火花試験ブース1型(教育用)の仕様
寸法:L1.2×W0.5×H1.5m
重量:約100kg(移動式)
グラインダ:100V 200W 50Hz 3,000rpm
             60Hz 3,600rpm
砥石:150mmΦ×16mm
JIS R 6210 A,36,P,V
換気装置:100V


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